中国で台湾政策を担当する台湾事務弁公室の張志軍主任が23日、台湾の金門島を訪れ、台湾で中国政策を担当する大陸委員会の夏立言主任委員と閣僚級会談を行いました。
中台の担当閣僚級の公式会談は、去年6月以来3回目で、双方は相互に出先事務所を設置するため駐在する職員の安全確保など、実務的な話し合いをさらに進めることで一致しました。
また、中国大陸からの旅行客が航空便で台湾を経由してほかの国に移動できるようにすることについて、ことし中頃までの合意を目指すことを確認しました。
中国と台湾の関係は、馬英九政権の対中融和策に対する住民の警戒感を背景に、与党・国民党が去年の統一地方選挙で大敗したことなどから、ぎくしゃくしています。
会談が行われた台湾の金門島は、1950年代に中台が激しい砲撃戦を交わした軍事対立の最前線で、そこで今回初めて閣僚級の会談を行い、連携強化を確認したことで、双方が対話のムードをアピールするねらいがあるとみられます。