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ウォール街が最も恐れる流動性不足-アルマゲドンを誘発するか - Bloomberg

債券市場の流動性不足を最近不安に感じない人が果たしているだろうか。


ウォール街の大手銀行は、新たな規制により債券相場の変動を緩和することが難しくなっていると心配し、保有資産の価値をいつでも確定するなどまず無理であるばかりか、現金に換えて逃げることもできないと投資家は不安を口にする。さらに22日終了週に公表された発言を見る限り、米連邦準備制度の当局者も債券トレーディングの構造変化が金融の安定を脅かしかねないと指摘している。


しかし問題は、それが金融のアルマゲドン(終末的な状況)をどの程度誘発する見通しかはもちろん、誰かが「流動性」と言う場合にそれが何を意味するかさえ正確に見極めるのは難しいことだ。


新たな規制の基準を満たすために銀行が資産を圧縮する中で、大口の債券取引の実行に2008年の金融危機以前と比べ今は確かに時間がかかるかもしれない。過去に例のない中央銀行の金融刺激策が続けられる状況で、少しでも高い利回りを求めてリスクの高い資産を買い急ぐ投資家が、同じような取引に押し寄せていることもまた事実だ。


米銀JPモルガン・チェースのジェイミー・ダイモン最高経営責任者(CEO)は先月、米債券市場で昨年10月に起きた相場の乱高下について、投資家に警告を発する「威嚇射撃」だったと述べ、米国債の流通量の不足が次の金融危機を深刻化させる危険があると懸念を表明。米連邦準備制度理事会FRB)のイエレン議長も先週、市場参加者が「電子取引の進歩や競争の拡大、新たな規制などの理由を挙げ、ストレスが高まる状況では市場の流動性が悪化する恐れがある」と不安がっていると発言した。


金融システムの新たな崩壊を招きかねないと多くの人々には映るが、FTNファイナンシャルの金利ストラテジスト、ジム・ボーゲル氏はそれほど確信が持てないでいる。


同氏は21日のリポートで、「流動性のコストが大手投資家にシフトしており、それが買い気配売り気配のスプレッド拡大であろうと、より多額の現金の必要であろうと、彼らは非常に嫌う。だが流動性のコストを払いたがらないからといって、それがシステミックな問題になるわけではない」と指摘した。


一方、オッペンハイマーファンズのクリシュナ・メマニ最高投資責任者(CIO)は14日のリポートで、アナリストの認識に混乱があるとした上で、「彼らが債券市場の流動性と呼ぶのは、実際には債券市場のボラティリティにすぎない。市場に流動性をもたらすのは投資家であって、ディーラーではない」との見方を示した。

The Scariest Word in Bond Markets Is Also the Least Understood - Bloomberg Business

http://d.hatena.ne.jp/d1021/20150523#1432378075
http://d.hatena.ne.jp/d1021/20150518#1431945839
http://d.hatena.ne.jp/d1021/20150515#1431686397