サルコジ前大統領が率いるフランスの最大野党「国民運動連合」は30日、パリ市内で党大会を開き、政党の名前を「共和党」に変更したことを発表しました。
新しい名前について政党側は自由や平等を重んじる共和国の価値観を象徴するものだとしています。
サルコジ氏は演説の中でフランスは今の社会党政権になって経済面でも外交面でも存在感が薄れ、社会の閉塞(へいそく)を招いたと批判したうえで「政治不信を払拭(ふっしょく)し、フランス人の自信を取り戻さなければならない」と述べて、党の団結を呼びかけました。
オランド大統領の支持率が20%前後と低迷するなか、「共和党」は2年後の大統領選挙での政権奪回に向けて支持の拡大を目指しますが、サルコジ氏を巡ってはこれまでに違法に献金を受け取った疑惑などさまざまなスキャンダルが浮上し、政党のイメージが低下していて党内では名前を変えることでこれを刷新できるのか疑問視する声も出ています。
党大会に参加した党員は「名前の変更は党に勢いを与えるかもしれないが、いちばん重要なのは党が何を実行するかだ」と話していました。