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第238回 憲法記念日|塾長雑感

法律家や公務員をめざす者が、勉強以外にどうしても鍛えなければならないことがあります。想像力、共感力です。憲法は1人1人が個人として尊重される社会をめざします。その中で専門知識という強い力をもって仕事をする法律家、公務員は常に具体的な人間として個人を見ることができるように、自身の想像力を鍛えて、相手の立場に立ってものを考えることができるように共感力を磨いていかなければなりません。


法律は理性の世界ですが、実は感性が重要です。講義でも具体例をイメージできるようにといつも話しています。それは、私たちの仕事が具体的な1人1人を相手にするものだからです。抽象的な市民や国民という言葉の向こうにどれだけの具体的な人間を想像できるかで、公務員の仕事ぶりもまったく変わってきます。勉強の過程で具体的に考え、当事者の立場にたって問題点を見つけることができるようになることは試験対策として不可欠ですが、それ以上に実務家になったときに必要な資質なのです。

法律を学ぶことはこうした想像力、感性を磨くことに他なりません。具体的にイメージする想像力の訓練をしている私たちだからこそ、今回の安保法制(戦争法)に反対の声を上げなければならないのです。各地の弁護士会日弁連がさかんに声を上げているのは、そうした想像力を鍛え、その力を使って毎日仕事をしているからなのです。見えないものを見る力、それが想像力です。人は誰もが自分の見たいものしか見えないものです。誰も戦争なんかしたくありませんし、テロや戦争に巻き込まれるなんて考えたくもありません。ですが、国際社会の冷徹な現実を踏まえて可能性と蓋然性を区別しながら、あえて想像力を駆使して見えないものを見るのが法律を学んだ者の責任だと考えています。

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http://d.hatena.ne.jp/d1021/20150531#1433069041
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