「日中財務対話」は平成１８年に始まった定期協議ですが、日中関係の悪化の影響で中断していて、北京で行われた今回の会合はおよそ３年ぶりです。
この中では、中国の楼継偉財政相が、アジアのインフラ整備を支援するとして設立を進めているＡＩＩＢ＝アジアインフラ投資銀行について、「国際社会から歓迎されている」と述べ、理解を求めました。
これに対して、麻生副総理兼財務大臣は、アジア地域の質の高いインフラ整備に貢献するため、今後５年間で総額１３兆円規模の投資を進める日本の構想を説明し、日中両国が連携してアジアのインフラ整備を推進していくという認識で一致しました。
また、局長クラスが出席する分科会で、中国側がＡＩＩＢについて、「ドアはオープンだ」と述べ、参加の呼びかけがあったということです。
対話のあと、麻生副総理は記者団に対して、「ＡＩＩＢについては日本の立場は一貫していて変わりありません。中国側も知っている」と述べ、組織運営の透明性の確保などが必要であり、ＡＩＩＢへの参加は慎重に検討していく考えを改めて示しました。
次回の財務対話は来年日本で開かれる予定です。
