リベラリスト 白川勝彦の 永田町徒然草 あと一突きで安倍政権は頓挫する。
安倍首相は、嘘八百やまやかしで言い包めるのに、何の抵抗もないようである。
これは、頭が良いとか悪いとかといった問題ではない。知・真理に対する姿勢である。
第二次安倍内閣は、発足の時から国民の支持が高かった。しかし、いろんな要因で安倍内閣の支持率こそ高かったものの、実は転覆した観光船のように上げ底だったのである。国を治める信念や実力がある訳では、ないのである。ちょっとしたことで躓けば、重心が高いので簡単に引っくり返る。マスコミに介入し、マスコミを懐柔して、“行け行けドンドン”で何とかうまくいっていたので、調子に乗って、今回の安保法制変更の挙に出たのである。
安保法制の問題だけではない。日本年金機構の125万件のデータ流失や、労働者派遣法の改悪への懸念。さらに、マイナンバー制度に対する不安や、一向に成果の上がらない景気・成長戦略への疑問に、原発再稼働への突進、拉致問題の膠着、尻尾きりで何とか乗り切ったが古い自民党の体質の露呈…。これらが底流にある中で、現在衆議院の特別委員会で審議されている国際平和支援法案・平和安全法制整備法案の危険性を、多くの国民が見抜いたのだ。
自民党や公明党の中にも、このままこの法案を強行成立させるのに疑念が出始めた。専守防衛というわが国の防衛政策は、いまや、国民の絶対的確信なのである。この絶対的確信を、わずか国民の4分の1からしか得票していない自民党・公明党で踏み躙ったら、虎の尾を踏む踏むことになる。大丈夫な筈がない。百鬼夜行、疑心暗鬼は、あっという間に両党を襲う。いまが、この綱引の正念場なのである。野党も国民も、突きまくれ。あと一突きで、安倍政権は必ず頓挫する。