第三次産業革命:原発後の次代へ、経済・政治・教育をどう変えていくか
- 作者: ジェレミー・リフキン,田沢恭子
- 出版社/メーカー: インターシフト
- 発売日: 2012/07/12
- メディア: 単行本
- クリック: 7回
- この商品を含むブログを見る
- 作者: Jeremy Rifkin
- 出版社/メーカー: St. Martin's Press
- 発売日: 2014/04/01
- メディア: Kindle版
- この商品を含むブログを見る
限界費用 - Wikipedia
Jeremy Rifkin - Wikipedia, the free encyclopedia
エントロピーの法則 〜 ジェレミー・リフキン - ひできの八ヶ岳ブログ
そういえばこういう本があったなと懐かしく思われる方も少なくないと思います。
しかし、丁度リフキンがこの書を書いている頃に、
奇しくも熱力学の世界は大きな転換点を迎えていました。
先に書いたように、熱力学の第二法則は、
いわば秩序の“崩壊”を示したもので、
崩壊してしまったらもうそれで終わりでしかありませんでした。
しかし、1977年にイリア・プリゴジンが非平衡熱力学で、
ノーベル賞を受賞したことに象徴されるように、
自然界では、一定の条件を満たすと、
崩壊したものから秩序が生まれるという、
新たな原理が明らかになってきたのです。
つまり、“崩壊”とは逆の、
“秩序生成、自己組織化”とも言うべき理論が確立されてきたのです。
この“自己組織化”はエントロピーを減少させます。
第二法則の全く逆方向のことが、実は自然界の中で起っていたのです。そしてまた、私たちの生命や、この青い地球を創りあげている原動力になっていたわけです。
今の時点で、
リフキンの「エントロピーの法則」の片輪走行を修正し、
“崩壊”と“自己組織化”との両方を、
きちんと網羅して世界を考察した書籍というと、
日本の研究者によるものは皆無ですが、
欧米では少なくない数があります。
その筆頭は、やはり、
フリチョフ・カプラでしょう。
かつて「タオ自然学」で広く知られたカプラも、
このところ殆ど翻訳が出ていません。
欧米諸国の人々が、こういった世界観にシフトしていく中で、
日本人だけが取り残されていってしまうという、
非常に危機感を感じるのは、
きっと私だけではないと思います。