ギリシャ政府は、ＥＵ＝ヨーロッパ連合などからの金融支援が打ち切られたため、３０日が期限だったＩＭＦ＝国際通貨基金に対するおよそ２０００億円の債務を返済できず、先進国では初めてＩＭＦの債務を延滞しました。
これを受けて、ヨーロッパ中央銀行は１日、フランクフルトの本部で理事会を開き、対応を協議しました。
その結果、ギリシャの中央銀行を通じて行っている銀行への資金繰り支援は継続するものの、供給する資金の上限額の引き上げについては見送ることを決めました。
ギリシャでは、今月５日に財政緊縮策の賛否を問う国民投票が実施されることから、ヨーロッパ中央銀行としては、その結果を見極める必要があると判断したものとみられます。
ヨーロッパ中央銀行は、先月２８日にも支援の上限額を据え置きましたが、これを受けてギリシャ政府は、預金の流出に対応できないとして、翌日から銀行の休業や預金の引き出し制限などを導入しました。
ヨーロッパ中央銀行が今回も上限額の引き上げを見送ったことで、資金繰りが厳しさを増しているギリシャの銀行の休業が長引くことも予想されます。