88歳のフィデル・カストロ前国家評議会議長は、これまでたびたび健康上の不安が取り沙汰されてきましたが、キューバの国営放送は4日、前議長が公の場に姿を見せたとする映像を放送しました。
映像は、前議長が首都ハバナ近郊で地元のチーズの生産業者との会合に4時間にわたって出席したというもので、前議長が参加者と話をしたりメモをとったりする姿を伝え、健在ぶりをアピールしました。
一方で、キューバ政府が半世紀以上にわたって断絶していたアメリカとの国交を今月20日に回復すると発表したことについて、前議長が何らかの立場を示したかどうかは伝えていません。
かつてキューバ革命を率い、長年にわたって反米路線を貫いてきたカストロ前議長が、弟のラウル・カストロ国家評議会議長のもとで実現するアメリカとの国交回復にあたってどのような姿勢を示すのか、高い関心を呼んでいます。