見つかったのはイスラム教の聖典コーランの一部の章が古いアラビア文字で書き込まれた写本です。
イギリス中部のバーミンガム大学が保管していたもので、大学はコーランが書き込まれた動物の皮を科学的な年代測定法を使って詳しく調べました。その結果、西暦568年から645年のものだと分かり、大学は現存する最も古い写本の1つだとしています。
写本は1920年代に中東で収集され、大学の図書館でより新しい年代の史料と一緒に誤って保管されていたということです。
イスラム教の預言者ムハンマドは西暦632年に亡くなったとされていることから、研究者の間からは、ムハンマドの死後にコーランが文書としてまとめられる経緯を知るうえで貴重な史料になるとか、ムハンマドを直接知る人物が文字を書き込んだかもしれないなどという見方が出ていて、注目を集めています。
大学は、この写本をことし10月に一般に公開することにしています。