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評論家・哲学者の鶴見俊輔氏 死去 NHKニュース

鶴見さんは、政治家で文化人だった鶴見祐輔の長男として東京で生まれ、15歳でアメリカに渡って、ハーバード大学に入りましたが、日米開戦の際に逮捕されました。
昭和17年に捕虜交換船で帰国し、従軍経験を経て、敗戦後の昭和21年に、経済学者の都留重人政治学者の丸山眞男、姉で社会学者の鶴見和子と共に、新しい思想の確立を目指した雑誌「思想の科学」を創刊しました。
経験を重視するアメリカの思想「プラグマティズム」を日本に紹介したほか、日本の近代化を独自の視点で分析して、数多くの著作を残し、昭和40年には「ベトナムに平和を!市民連合」いわゆる「ベ平連」を結成して、ベトナム戦争に反対しました。
その後もアメリカの民主主義などについて精力的に評論活動を続ける一方、漫画や探偵小説など大衆文化に関する評論でも高く評価されました。
平成16年には作家の大江健三郎さん、哲学者の梅原猛さんたちと共に、平和憲法を擁護する「九条の会」設立の呼びかけ人となりました。
また、東日本大震災後も作家の大江健三郎さんらと脱原発を訴える本を発表するなど、積極的に発言していましたが、今月、亡くなりました。

哲学者の梅原猛さんは「鶴見さんは同世代の思想家の中でも、若いときから輝いていて、私も目標にした存在でした。鶴見さんは発想力がすばらしく、思想や哲学を特別なものとしてではなく、やさしいことばで分かりやすく伝えたことは大きな功績だった。昔からの友人が亡くなり寂しいです」と話しています。

社会学者の加藤秀俊さんは「鶴見さんは形式にとらわれず、日本のアカデミズムとも一定の距離をとりながら、伸びやかに学問に向き合った人だった。いつもネクタイをしない姿にも、そういった面が現れていたと思う。兄貴分がまた1人逝ってしまって寂しい」と話しています。

鶴見俊輔さん死去 悼む声相次ぐ NHKニュース

九条の会」の呼びかけ人の1人で、東日本大震災後に一緒に脱原発を訴える本を発表した作家の大江健三郎さんは「集会などで若い人といちばん話すのが鶴見さんでした。『民主主義者』そのものだったと思います。日本の立憲民主主義が戦後70年たって最も危ういときに来ているなかで、鶴見さんが亡くなったのは非常に残念です」と話しました。

鶴見俊輔さん死去 「思想の科学」「ベ平連」93歳 (朝日新聞デジタル) - Yahoo!ニュース

 1922年、東京生まれ。父は政治家だった鶴見祐輔。母方の祖父は政治家の後藤新平。38年に渡米し、翌年にハーバード大哲学科に入学。日米開戦後の42年3月、無政府主義者の容疑で逮捕されたが、戦時交換船で帰国した。43年、海軍軍属に志願してインドネシアに赴任。英語の短波放送などを翻訳し、幹部向けの情報新聞を製作した。


 戦後の46年、雑誌「思想の科学」を都留(つる)重人、丸山真男らと創刊。米国のプラグマティズム実用主義)を紹介するとともに、共同研究の成果をまとめた「共同研究 転向」は戦前・戦後の思想の明暗を新しい視角からとらえた。49年、京都大人文科学研究所助教授。54年、東京工業大助教授。

鶴見俊輔 - Wikipedia
鶴見祐輔 - Wikipedia

(新装版『プルターク英雄伝』潮文庫 全8巻、1970-72年、品切れ)
(新装版『プルターク英雄伝』潮出版社 全1巻、潮文学ライブラリー、2000年)

http://d.hatena.ne.jp/d1021/20150721#1437476728


山本芳久

鶴見俊輔氏の訃報に接し、明晰さに満ちあふれた氏の数々の業績に思いを馳せている。明晰な表現というものが、思想を表現するための単なる表面的な技法に過ぎないのではなく、事柄自体を明晰に捉えるところから初めて生まれてくるものであることを、実に多様なテーマに即しながらありありと教えて頂いた

森岡正博

いま分析哲学の歴史についての本を読んでるが、頭の中がすっきり整理されて、良い気持ちだ。断片的な知識や、かつて30年前によく読んだ本のことを思い出したりして不思議な気分。本年中に頭の中をリニューアルしておこうと思う。

最近、また近年何度目かの知識欲の盛り上がりがある。院生と同じくらい勉強したい気分だ。

daisuke odagawa

鶴見俊輔さんというのは、ある意味で典型的な反知性主義者であったし、そのお仕事はプラグマティズム反知性主義的な側面を示唆していたように思う。

戦中のインテリの混乱をみて、「まとも」な思想は(賢しらなインテリではなく)「普通の市民」の側にこそあるはずだという直観を鶴見さんは抱いたのだろうし、そしてその直観を貫き通したのだろうということであります。>"鶴見俊輔さんというのは、ある意味で典型的な反知性主義者であった"

山本芳久

トマス・アクィナスは、現代の研究者が読むよりも速いスピードで著作を書いていた。彼はいわば、読むような仕方で書くことができた人なのだ。諸々の古典やこの世界の諸々の断面を読み解いていく作業そのものが、そのまま創造的で新しい言葉として結実していく、そういう回路を有する人物であったのだ。

山本芳久

ヘルマン・コーエンは、出エジプト記の「我は在りて在るものなり」という神の名の開示を、「モーセ五書に見られるすべての文体論的奇跡の中でも最大のこの奇跡」と呼んだ。「文体論的奇跡」という表現が興味深い。聖書の世界における奇跡は何よりも、人間を生かす新たな言葉が語られるという奇跡なのだ

yamanon

新約聖書のたとえ話が深くて洗練されているのは、すぐに逮捕されたり死刑にされたりするような状況の中で、人々にどうしても伝えたいことを伝えようとしたから。総理のたとえ話が不出来なのは、伝えたくないことを誤魔化すためだから。

Hemmi Tatsuo

ディドロが何度も作中で用いた喩えに「三人のエリザベス」がある。ヒュームからの引用。優れた統治者はかえって国民を眠り込ます。もし賢君エリザベス女王が三代も続いたら、英国民は微睡みのうちに政治的奴隷となりはてたろう。国民の政治的覚醒は暴君・愚君のもとでこそという逆説。

Murakami Ryota

ジョン・スチュワート・ミルはある考えが長期間の惰眠で当初の値打ちがわからなくなった時は誰かがあえて暴君役を買って出て反対意見を述べて議論を喚起し惰眠から覚まさせるひつようがあると「自由論」で。安倍首相は天の遣わした民主主義の指南役?

http://d.hatena.ne.jp/d1021/20150723#1437647681
http://d.hatena.ne.jp/d1021/20150722#1437562067
http://d.hatena.ne.jp/d1021/20150720#1437388688
http://d.hatena.ne.jp/d1021/20150711#1436611304
http://d.hatena.ne.jp/d1021/20150618#1434624880
http://d.hatena.ne.jp/d1021/20150526#1432637451
http://d.hatena.ne.jp/d1021/20150308#1425810844


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