東アジアの平和考えるシンポ「日中友好関係を」 NHKニュース
このシンポジウムは、日中友好に取り組む民間団体や大学が日本や中国などの有識者5人を招き開いたもので、東京・千代田区の会場には一般市民や学生およそ200人が出席しました。このうち、中国の政府系シンクタンク中国社会科学院の歴史学者、歩平氏は、日本の学生に太平洋戦争の認識について調査したところ、加害者というよりも原爆による被害など、被害者としての認識が強かったと紹介しました。そのうえで、「日本側は戦争被害を強調するなど、中国側の持つ歴史認識とずれがあるが、国境を越えて共通の認識を作ることが東アジアの平和の基礎になるはずだ」と述べて、地域の平和のために日中共同で戦争を含めた歴史研究を発展させていくべきだと提言しました。
また、日中関係が専門の早稲田大学の毛里和子名誉教授は「今後の日中関係には、歴史を正しく学び、それを継承していく事が重要だ」と述べたうえで、お互いの理解のためにも草の根レベルからの交流をさらに活発にして、友好関係を深めていくべきだとの考えを示しました。
訪れた人たちはメモを取るなどして、それぞれの話に聞き入っていました。