1950年から3年間続いた朝鮮戦争の休戦協定が結ばれてから27日で62年です。
7月27日を「戦勝記念日」と位置づける北朝鮮では、26日夜、国営の朝鮮中央テレビが、朝鮮戦争に参戦した元兵士たちを集めて開かれた大会でキム・ジョンウン第1書記が演説を行ったことを伝えました。
この中でキム第1書記は「われわれはアメリカによる核戦争の挑発を抑止できる力を持っている」と述べ、みずからの核開発能力を誇示しました。そのうえで、「アメリカはもはや脅威と恐怖の存在ではなく、逆にわれわれがアメリカにとっての脅威と恐怖の存在になっている」と述べて、アメリカへの対決姿勢を強調しました。
また、北朝鮮の国営メディアは、朝鮮戦争に関する博物館を訪れたキム第1書記が「反米教育の強化をおろそかにしてはならない」と述べたと伝えるなど、反米ムードを盛り上げる報道を繰り返しています。
北朝鮮では27日、各地で記念の行事が行われる見通しで、反米意識をあおることで国民の結束を図るとともに、対話の糸口が見えないアメリカを重ねてけん制するとみられます。