ロシアのプーチン大統領は、「海軍の日」の26日、ポーランドとリトアニアに挟まれた飛び地、カリーニングラード州でバルト艦隊の幹部らを前に演説を行いました。
この中で、プーチン大統領は「ロシアは海洋大国の地位を確立した。近代的で強力な艦隊を次世代に引き継ぐ必要がある」と述べ、海軍力を強化する姿勢を強調しました。
また、プーチン大統領は関係閣僚らとも会議し、26日に公表されたばかりの海の安全保障の指針「海洋ドクトリン」の改訂版について意見を交わしました。
「海洋ドクトリン」には、大西洋でロシア海軍の存在感を確保することや、豊富な資源が眠る北極海でロシアへの脅威を低下させることなどが盛り込まれており、軍事部門を担当するロゴージン副首相は「北極海と大西洋に力点を置いた」と説明しました。その理由について、ロゴージン副首相は「ロシアに向けて拡大するNATOに対抗するためだ」とし、ウクライナ問題をきっかけに対立を深めるNATOをけん制しました。