タリバンは、死亡した最高指導者オマル師の後継者に選ばれたマンスール師のものだとする音声メッセージを、１日、インターネット上に発表しました。
声明の中で、マンスール師とされる人物は「われわれが団結すれば敵に敗れることはない」と述べ、メンバーに対し新しい指導部の下で結束するよう呼びかけています。
そのうえで、「対話や和平に向けた協議などという敵のプロパガンダには耳を傾けるな。この国にイスラムに基づく統治を実現するまで聖戦は続く」と述べ、強硬な姿勢を示しています。
タリバン内部では、マンスール師がオマル師の後継者としてふさわしいかや、アフガニスタン政府との間の和平の在り方を巡る意見の対立があり、組織の分裂につながりかねない状態にまで高まっているとも言われています。
マンスール師が今後、組織を統率できなければ、一部が過激派組織ＩＳ＝イスラミックステートにくら替えするなどして、さらに過激な行動に走り、アフガニスタンの混迷が深まることが懸念されています。
