逮捕されたのは、作家で東京・港区に住む冲方丁、本名、藤野峰男容疑者（３８）です。
警視庁の調べによりますと、冲方容疑者は、今月２１日、東京・港区にある自宅マンションで３０代の妻と口論になり、顔を殴って歯を折るけがをさせたとして傷害の疑いが持たれています。
翌日になって妻から相談を受けた警視庁が捜査し、事件に関わった疑いが強まったとして２３日に逮捕したということで、詳しいいきさつを調べています。
警視庁によりますと、調べに対し、冲方容疑者は「口論したことは認めるが、殴っていない」と供述し、容疑を否認しているということです。
冲方容疑者は、本屋大賞を受賞した「天地明察」や「光圀伝」などのヒット作で知られるベストセラー作家です。
公式ホームページなどによりますと、冲方容疑者は、大学在学中の平成８年に若者向けのいわゆる「ライトノベル」の作家としてデビューし、ＳＦなどの小説のほか、ゲームやアニメの制作や漫画の原作など、幅広く活動してきました。
平成２２年には、日本独自の暦づくりに取り組んだ江戸時代の実在の人物を描いた時代小説「天地明察」を発表し、全国の書店員の投票で選ばれる「本屋大賞」を受賞したほか、直木賞の候補にも選ばれ、岡田准一さんの主演で映画化もされました。
さらに、３年前には徳川光圀を題材にした「光圀伝」を発表するなど、精力的に執筆活動を続けていました。
