トルコ外務省は29日、声明を発表し、トルコ軍の戦闘機が前日の28日に、アメリカ主導の有志連合とともに隣国シリアのISの拠点への空爆作戦を開始したことを明らかにしました。
トルコはこれまで対シリア政策を巡るアメリカとの立場の違いなどから、有志連合の作戦には加わっていませんでしたが、先月、国内でISによるテロが起きたことを受け、単独でシリアのISの拠点への空爆に乗り出しました。そして、アメリカとの間で対ISでの協力の強化で合意したのを受けて、今回、有志連合の作戦に加わることを決めました。声明では、「国内の治安上の最優先課題であるテロ組織との戦いを決意を持って続けていく」としています。
シリアとイラクの広大な地域を支配するISに対し、アメリカなどの有志連合は連日空爆を続けていますが、ISは先週も、トルコとの国境に近いシリア北部で新たに5つの村を制圧するなど、勢いは弱まっていません。トルコが有志連合の一員としてISとの戦いに本格的に参戦したことで、こう着した局面を打開できるかが今後の焦点となっています。