ＦＲＢは、全米に１２ある地区連銀が先月下旬まで行った企業などへの聞き取り調査を基に、２日、最新の景気報告をまとめました。
報告は、企業の生産が全体的に上向き、自動車販売や旅行が引き続き好調だと指摘しています。また、住宅販売が改善し、価格も値上がりしているなどとして、アメリカの景気は大部分の地区で「拡大を続けた」と判断しました。
ＦＲＢは、景気の改善を確認できれば、年内にゼロ金利政策を解除して利上げする意向を示していますが、市場は、雇用の改善が賃金の上昇につながるか注目しています。
今回の報告は、賃金は全体としては横ばいながら、ＩＴ分野などの人手不足を背景に、一部の地区で賃金の上昇が見られることを、前向きの動きとして評価しました。
一方、金融市場に不安定な動きをもたらした中国経済の減速で、ハイテク製品や化学製品、木材など、一部に需要の減少が見られると懸念も示しました。
ＦＲＢは、今月中旬に金融政策を決める会合を開き、今回報告された賃金の動きや、中国経済の影響なども慎重に分析し、利上げの是非を検討することにしています。
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