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常総市 避難指示は堤防決壊の2時間半前 NHKニュース

鬼怒川は、流域に降った大雨の影響で、常総市より上流の筑西市で9日午後11時20分に洪水の危険性が高まる氾濫危険水位を超え、常総市はこの3時間後の10日午前2時20分、市の北部にある若宮戸地区などに避難指示を出しました。
その後、午前6時すぎに若宮戸地区で堤防を越えて水があふれ出し、氾濫が発生します。
しかし、決壊が起きた5キロほど下流三坂町地区に市が避難指示を出したのは、決壊のおよそ2時間半前の午前10時半で、若宮戸地区などに比べて8時間以上遅れました。
市の担当者は「上流で出た被害に手を取られてしまい、下流で堤防が決壊するとは思わなかった」と話しています。
さらに、午後0時50分ごろ、三坂町地区で堤防が決壊し、その情報が国土交通省の事務所から入った際、常総市は、水があふれ出した鬼怒川の東側の住民に対し、川の西側にある避難所に早急に避難するよう防災行政無線を通じて呼びかけました。
その結果、鬼怒川を渡る橋が渋滞するなど混乱が生じ、市はその後、避難できない住民を、東側のつくば市などに避難させようと、市役所などに受け入れを要請したということです。
市の担当者は、「東側に避難するという考え方もあったと思うが、鬼怒川の東側にある避難所がほとんど水につかるという予想だったので、西側への避難を呼びかけた」と話しています。
常総市の対応について、住民の避難行動に詳しい群馬大学大学院の片田敏孝教授は、「こうした大きな災害に対して市の事前の避難計画が不十分で危険が迫ってから対処したため、混乱が生じたと考えられる。住民が最も安全に避難できるためには、市区町村の枠を超えて広域で連携できるようあらかじめ対処しておくことが必要だ」と指摘しています。