現代に住む私たちは、命より以上に大切なものはないと教育されて
きたから、命よりも大切なものがあるとか、命をかけて守るものが
あると言われると、それだけで途方もなく時代錯誤なことのように
受け取ってしまうのかもしれません。そこから先、いかなる議論も
受け付けなくなるのかもしれません。
でもね、人間にとって、肉体的な生存と、精神的な生存のどっちが
大切でしょうか。
精神が死んで肉体だけがゾンビのように生きながらえている状態と
、肉体は滅びて消えてしまっていても精神だけが光り輝いている
状態と、どっちを選びたいですか。
歴史をふりかえると、肉体の欲望に負けたり、精神よ
りも肉体をかばった人間たちは、恥ずかしい人間や弱い人間として
記録されるか、あるいはまったく記録に残っていない。