イスラエル首相 国連総会で44秒無言でにらむ NHKニュース
ニューヨークの国連総会で1日、演説したイスラエルのネタニヤフ首相は、演説の大半を、イスラエルが敵対するイランと、欧米など関係6か国の核開発問題を巡る最終合意の批判に割きました。
この中でネタニヤフ首相は「イランの支配者がイスラエルの破壊を誓っているのに、ここに代表がいるほとんどの国の反応は完全な沈黙だ」と述べ、議場の各国代表団を44秒間にわたって無言でにらみつけて、合意への歓迎ムードに強い不快感を示しました。そのうえで、「ここでどのような決議が採択されようが、イスラエルは自衛のために必要な行動をとる」と述べ、イスラエル単独での軍事行動の正当性を主張しました。
一方、前の日に、パレスチナ暫定自治政府のアッバス議長が、和平交渉の基礎となった暫定自治合意、いわゆるオスロ合意を破棄する構えを見せたことについては、「イスラエルには直ちに、無条件で、当事者同士の交渉を始める用意がある」と述べ、和平交渉が再開しないのはパレスチナ側に責任があると主張しました。ネタニヤフ首相はことし3月、「パレスチナ国家の樹立は認めない」と発言し、その後、撤回しています。