ロッテ創業者が次男を相手取り裁判、長男が代理人に | Reuters
ロッテ・グループ創業者の重光武雄氏が、次男であるロッテホールディングス(HD)の重光昭夫最高経営責任者(CEO)と取締役会により解任されたとして訴えている問題で、武雄氏の長男である宏之氏が武雄氏の代理人を務めることを明らかにした。
宏之氏は7月以来、弟の昭夫氏と経営権をめぐる争いを続けている。昭夫氏は8月の株主総会で、自らが提案した改革案が承認されるなど優位に立っている。
裁判は日本と韓国で予定されている。
「ロッテホールディングス」は、創業者の重光武雄氏のもと、長男の宏之氏と次男の昭夫氏が副会長を務めてきましたが、ことしに入って次男の昭夫氏を含む経営陣が兄を副会長から解任したほか、会長を務めてきた父親の武雄氏についても代表権のない名誉会長とするなど経営から遠ざける人事を決め創業家内部の対立が表面化しています。
こうしたなか長男の宏之氏が8日ソウル市内で記者会見を開き、「今回の人事は法的に適切な手続きを経ておらず無効だ」として、父親の武雄氏が「ロッテホールディングス」に対して、この人事の無効を求める訴えを東京地方裁判所に起したことを明らかにしました。
記者会見で宏之氏は父親の武雄氏が委任状にサインする様子を撮影した映像を公開するとともに韓国語のコメントを発表し、「父の意思を受けて訴訟を含むさまざまな措置を取る。問題を早期に解決しロッテをわが国の経済発展により貢献できる企業にしたい」と述べました。
ロッテグループで起きた一連の混乱を巡っては、韓国では大きな関心を集めるとともに、不透明な経営体制を巡り批判が高まっています。
今回の訴えについて、東京に本社がある「ロッテホールディングス」は、「訴状を確認していないので今の段階ではコメントはできない」としています。