旭化成 約3000棟の建物でデータ偽装ないか調査へ NHKニュース
この問題は、横浜市都筑区の11階建てのマンションが傾き、建物を支える52本のくいのうち8本が強固な地盤に届いていなかったことなどが分かったもので、横浜市は建築基準法に違反している疑いがあるとして調査を始めています。
問題となったくいの工事は、「旭化成」の子会社の「旭化成建材」が請け負っていて、旭化成の社内調査では、くいの工事の報告書に別の棟のデータを流用する形で虚偽のデータが記載されていたということです。さらに報告書の中には、データが書き加えられた跡が見つかったということです。
旭化成によりますと、くいを打ち込む工事でデータを管理する担当者がデータの印刷を忘れたり印刷した紙が雨や土で汚れて読めなくなったりしたためだということです。
これを受けて旭化成は、これまでに旭化成建材がくいを打ち込む工事を請け負ったマンションやアパート、それに商業施設など全国のおよそ3000棟についてもデータの偽装が行われていなかったか調査することになりました。旭化成では社内の調査委員会で原因の調査などを行っていて、「ほかの現場でもデータの転用などが行われていなかったか、実態の把握を急ぎたい」と話しています。
欠陥住宅対策のために弁護士や建築士でつくる「欠陥住宅全国ネット」の高木秀治弁護士は、欠陥が発覚した時のために写真や議事録などを記録しておくとともに、早い段階で専門家に相談するように呼びかけています。