Whether or not ISIS took down the Russian plane, they want to take credit for it. Putin's Syria intervention makes Russia a top target.
— ian bremmer (@ianbremmer) 2015, 10月 31
http://d.hatena.ne.jp/d1021/20151031#1446287927
エジプト東部のシナイ半島で、31日、ロシアの航空会社「コガリムアビア」の旅客機が、観光地のシャルムエルシェイクからロシアのサンクトペテルブルクに向かう途中、墜落しました。旅客機には乗客乗員合わせて224人が乗っていて、そのほとんどはロシア人で、日本人はいませんでした。
現場ではエジプトの軍や消防が捜索活動を行っていて、これまでに129人の遺体を収容しましたが、生存者は見つかっていません。また、ロシア政府は、乗客全員が死亡したとしています。エジプトの航空当局によりますと、墜落した旅客機のパイロットは離陸後に「技術的な問題が発生したため、近くの空港に着陸したい」と航空当局に連絡してきたということです。このため、当局は機体の技術的なトラブルが墜落につながった可能性があるとみて、回収した飛行データなどを記録したブラックボックスのデータなどをもとにロシアの航空当局と合同で詳しい原因を調べることにしています。
一方、インターネット上には、過激派組織IS=イスラミックステートの支部を名乗る武装集団が旅客機を撃ち落としたとする声明を出していますが、エジプト政府は、旅客機が飛んでいた高度などからありえないとして否定しています。
エジプトでは、過激派組織IS=イスラミックステートの支部を名乗る武装集団が、東部のシナイ半島で、ことし7月にエジプト軍の複数の検問所を相次いで襲撃して、少なくとも兵士ら17人を殺害するなど、国内各地でテロ行為を繰り返しています。さらに、これまでは過激派組織への取締りを強化するエジプトの治安当局がテロ行為の主な標的となっていましたが、ここ最近は、外国人や観光客が利用する施設などが狙われるケースが相次いでいます。
ことし7月には、フランス企業の支社に勤める30歳のクロアチア人の男性が通勤途中にカイロ郊外で連れ去られ、武装集団は「ISとの戦いに加わっているクロアチアの男を殺害した」という声明とともに、男性を殺害したとする画像を公開しました。また、先月23日には、日本など海外からの観光客も多いカイロ近郊のピラミッドの近くにある高級ホテルの前で爆弾が爆発し、警察官ら4人がけがをしていて、武装集団は「ISの兵士たちが大きな被害を与えた」との声明を出して犯行を主張しています。
一方、今回の墜落に関して、エジプトの航空事故調査委員会は「技術的な問題が墜落の原因とみられ、撃ち落とされたものではない」とテロ行為を否定していて、武装集団が自分たちの勢力を誇示するために、事故に便乗して犯行声明を出したとする見方も出ています。
ロシア機墜落 航空会社「現場近くの飛行回避」 NHKニュース
エジプト東部のシナイ半島で31日、ロシアの航空会社「コガリムアビア」の旅客機が墜落し、ロシア政府は乗客乗員224人の全員が死亡したとしています。
エジプトの航空当局は、墜落現場から飛行データなどを記録したブラックボックスを回収し、ロシアの航空当局と合同で墜落原因の調査を本格化させています。
この旅客機を巡っては、パイロットが離陸後に「技術的な問題が発生した」などと連絡したとされるほか、ロシアのメディアも、副操縦士の妻が「フライトの前に夫が機体への不満を示していた」などと語っていることを伝え、機体に何らかのトラブルがあった可能性があるという見方が出ています。しかし、エジプトの民間航空省のトップは、「パイロットが通常どおり交信していた」などと発言していて、情報が錯そうしています。
この旅客機について、過激派組織IS=イスラミックステートの支部を名乗る武装集団が撃ち落としたとする声明を出していますが、エジプト政府は否定しています。
この墜落のあと、フランスのエールフランス航空とドイツのルフトハンザ航空、それにUAE=アラブ首長国連邦のエミレーツ航空の3社は、墜落原因が判明するまでエジプトのシナイ半島上空の飛行を回避すると発表し、影響が出ています。