将棋の第２８期竜王戦の七番勝負は、初防衛を目指す糸谷哲郎竜王に渡辺明棋王が挑み、これまで渡辺さんが３勝１敗で、タイトル獲得まであと１勝に迫っていました。
２日から甲府市のホテルで行われた第５局で、優勢に攻める渡辺さんに対し糸谷さんは最終盤まで粘りましたが、午後６時４９分に１２５手で糸谷さんが投了し渡辺さんが勝ちました。
渡辺さんは、平成１６年に初めて竜王のタイトルを獲得し、９連覇を達成したあとタイトルを失っていましたが、今回、３年ぶりに竜王に返り咲きました。注目の若手として初めての防衛戦に臨んだ糸谷さんでしたがタイトルを失いました。
対局のあと、渡辺さんは「竜王奪還をずっと目標にしていましたが、こんなに早く達成できると思わなかったので、うれしいです」と話していました。また、糸谷さんは防衛戦での対局を振り返って、「序盤、中盤で悪い将棋が多く、内容が悪くなってしまいました」と話していました。
