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米大学がいちばん欲しいのは「専攻が決まっている学生」 | カルチャー&ライフ | 最新記事 | ニューズウィーク日本版 オフィシャルサイト

 まず第1は「授業に貢献し、まさに白熱教室の議論を盛り上げてくれるような人材」です。


 この「白熱教室」という言葉は、ハーバード大学マイケル・サンデル教授の講義で有名になった日本語なので使ってみたわけですが、まず誤解を解きたいのは、このサンデル教授の講義というのは、私がビデオクリップで見た範囲では、サンデル教授の専売特許でも、ハーバードの特殊な優位性を表しているものでも何でもありません。


 確かに日常的な問題から抽象的な原理原則の話に気づかせるとか、学生の反応に当意即妙なレスポンスができるという意味では、サンデル教授は教育者として優秀な資質を持った教師だと言えると思います。


 ですが、その「教室」が、アメリカの大学教育の水準の中で傑出しているとは思えないのです。こうした授業形式は極めて一般的であり、サンデル教授やハーバードの学生だから可能というものではないのです。


 合格者のSAT 平均点が2400点満点で2250点近辺のハーバードなどのアイビーであっても、1700点台で入れる小規模カレッジや地方州立大学であっても、こうしたスタイルの授業は当たり前になっています。

 従ってAO としては、応募者の提出した情報を丁寧に調べて「コミュニケーションの能力・意欲」を調べることになります。推薦状から浮かび上がる人物像、エッセイで記述されている人物像などから調べ、さらに必要とあらば面接でチェックするのです。

 実は、大学が最も欲しているのはこのタイプです。


 専攻が決まっているとか、関心領域が決まっているというだけでなく、ハッキリと「研究テーマ」を持っている学生、真っ先に合格判定が出るのは、SAT 満点の学生ではなく、このカテゴリの学生です。

 もちろん、口先だけではダメで、その研究テーマに関する自分なりの見解があるとか、すでにその領域の研究者に一目置かれるだけの知識を持っているということが必要になります。これに加えて、そのテーマに関連する分野の「成績」が優秀でなくてはなりません。

 その一方で、一般的には大学出願時に「専攻の決まっていない学生」つまり、専攻(メジャー)は「未決定(Undecided アンディサイデッド)」という学生も多いのは事実です。


 これに対しては、各大学ともに「専攻未決定の学生も大歓迎」であるとか「専攻未決定の学生は入学者の過半数を占めるので心配ない」などというコメントをしています。入試事務室のホームページでのQ&A でも、実際の大学説明会の席上でもそのような発言が多く見られます。


 ですが、そのウラにある事情は異なります。ホンネは違うのです。大学としてはやはり「専攻の決まっている」学生への期待感が強いですし、まして「自分の研究テーマが決まっている」学生は基本的に大歓迎なのです。


 そこには、専攻や研究テーマの決まっている学生の方が追跡調査の結果が良いということがあるようです。つまり入学後の伸びであるとか、卒業後のサクセスということで差がつくのです。

http://d.hatena.ne.jp/d1021/20151216#1450262169
http://d.hatena.ne.jp/d1021/20151202#1449053027