上陸や「強い勢力」以上の台風 この10年で最多 NHKニュース
気象庁によりますと、ことしは1月から12月まで毎月台風が発生し、28日までに27と去年の23を上回ってほぼ平年並みでした。1年を通じて毎月、連続して台風が発生したのは昭和26年に台風の統計を取り始めてからことしが初めてです。
また、日本に上陸した台風は去年に続いて4つで、風速が33メートル以上の「強い勢力」以上に発達した台風は18と、いずれも平成18年以降のこの10年では最も多くなりました。
このうち7月には台風11号が強い勢力を保ったまま高知県に上陸し、猛烈な風が吹いたほか、近畿を中心に記録的な大雨となり、兵庫県や埼玉県で死者が相次ぎました。また、9月には台風21号が猛烈な勢力にまで発達して沖縄県の先島諸島に接近し、与那国島では統計を取り始めてから最も強い81.1メートルの最大瞬間風速を観測したほか、台風18号や台風から変わった温帯低気圧の影響による関東・東北豪雨によって、茨城県で鬼怒川の堤防が決壊するなどして、合わせて8人が死亡しました。
気象庁は、去年から続くエルニーニョ現象の影響で、日本のはるか南東の海上で対流活動が活発になり、その周辺で発生し、海水温が高い海域を長く移動し発達した台風が多かった可能性があるとしていて今後、さらに分析することにしています。