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第3回 人に南北ありといえども、仏性に南北なし−六祖慧能禅師−|曹洞宗近畿管区教化センター

 以下は有名な、五祖と六祖の問答の一部です。


(五祖)「どこから来た」
(六祖)「嶺南からです」
(五祖)「何をしに来た」
(六祖)「唯だ仏に作ることを求めて来ました」
(五祖)「嶺南人に仏性は無い。どうして仏になれようか」
(六祖)「人には南北がありますが、仏性に南北はありません」


 六祖の故郷は今の広東省で、湖南省との間の大嶺という山脈に隔てられ、そこから南は嶺南で、未開野蛮の地とされていました。そこを捉えて五祖は「野蛮な嶺南人に仏性はない」と六祖を試されたのです。

 六祖は嶺南人で、文字さえ知られませんでしたが、仏法は文字ではありません。南も北も関係なく、仏と同じに真実の中で生かされている、仏と少しも変わらない自身であることを、六祖は知っておられたのです。
 嶺南人で学問も何もない六祖が、達磨大師の伝えられた仏法を実践的に革新され、優れた仏教者が多く生まれ、世に広まることになります。

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