国連でシリア問題を担当するデミストラ特使は25日、スイスのジュネーブで記者会見し、シリアの内戦の終結を目指してシリアの政府側、反政府勢力側の双方を招いた和平協議を、今月29日からジュネーブの国連ヨーロッパ本部で開催する意向を発表しました。
国連は当初、25日から和平協議の開催を目指していましたが、さまざまな勢力が入り乱れる反政府勢力側の内部で対立が先鋭化し、直前になっても統一した交渉団を結成できなかったことから、予定が先延ばしされた形です。
これについてデミストラ特使は、反政府勢力も含め協議の参加者への招待状を26日に発送する方針を示す一方で、参加者が誰なのかは明らかにしませんでした。
また、和平協議の内容については「シリアの新たな統治機構や憲法の制定、それに選挙の実施について協議する」と述べる一方で、まずはシリアの停戦の可能性や、過激派組織IS=イスラミックステートの脅威をどう取り除くか、それに人道支援の強化について優先的に協議したい考えを示しました。