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シリア和平協議 交渉の見通し立たず NHKニュース

シリアの和平協議で、反政府勢力の主要なグループは1日、スイスのジュネーブにある国連ヨーロッパ本部を訪れ、前日に続いて仲介役の国連のデミストラ特使と会談しました。
会談後、反政府勢力側のスポークスマンを務めるサリム・ムスラト氏が会見を開き、アサド政権側に求めている空爆の停止や、包囲している町の解放などについて、国連が政権側に働きかけることに期待を示しました。
これについて、デミストラ特使も会見で、「今こそ停戦について話し合うときだ」と述べ、反政府勢力側の要望を2日政権側に伝える方針を明らかにしました。
一方、反政府勢力のうち、アサド政権がテロ組織だとして、交渉団に加えることに反発している「イスラム軍」の幹部、ムハンマド・アルーシュ氏が1日、ジュネーブに到着してNHKなどの取材に応じ、「われわれは1つにまとまっている」としてあくまでも反政府勢力の一員として交渉に参加する考えを示しました。
国連は、2日も双方と個別に会談する予定ですが、反政府勢力側が求める空爆の停止などを政権側は受け入れていないうえ、交渉団のメンバーを巡る対立も解消されないままで、停戦の実現に向けた本格的な交渉がはじまる見通しは立っていません。

国連のパン・ギムン(潘基文)事務総長は、1日、報道官を通じて声明を発表し、前日にシリアの首都ダマスカス近郊にあるイスラムシーア派の巡礼地の近くで起きた爆弾テロを厳しく非難しました。
そのうえで、ジュネーブで続いている和平協議について、「シリア国民は協議が進展することに期待を寄せている。シリアの政府と反政府勢力は、劣悪な人道状況を改善し、国民の要望に沿った政治的な変革を推し進め、停戦を実現するために、歩み寄らなければならない。協議の結果はシリア国民の未来を左右する」として改めてアサド政権と反政府勢力の双方に歩み寄りを促しました。
また、「シリア国内で政府軍や反政府勢力によって包囲された地域にも物資が行き渡るよう、安全で安定したルートが確保されなければならない」として一部の地域で食料などの物資が届けられず餓死する人も相次ぐなか、支援に協力するよう双方に改めて求めるとともに、関係各国にも双方への働きかけを強めるよう呼びかけました。