https://d1021.hatenadiary.com
http://d1021.hatenablog.com

「リーダーの魅力」はどこから生まれる?|最高のリーダーは何もしない:内向型人間が最強のチームをつくる!|ダイヤモンド・オンライン

「企業のリーダー」とひと口に言っても、そうなるまでのプロセスはさまざまです。


(1) 実現したいことがあって起業した
(2) サラリーマンとして働いて、経営者に抜擢された
(3) 親が経営者であり、後継者として社長になった

ですから、ほとんどの経営者は、最初からビジョンがあって企業リーダーになったわけではないのです。むしろ、経営者という役割を担い、組織を率いる責任を負うなかで、ビジョンの重要性に気づいていくというほうが正しいかもしれません。


そういう意味では、「ビジョン型リーダーシップの時代がやってきた」などと言っても、それぞれの人がビジョンを“つくる”ところから、まずはスタートしなくてはならないのです。


では、組織・チームが向かうべき方向を指し示すビジョンは、どうやって生み出せばいいのでしょうか?

まずは、起業家のビジョンです。


「レストランひらまつ」をはじめとした多数のレストランを展開する株式会社ひらまつ(本社 東京都)の代表取締役社長・平松博利さんは、いまも厨房に立つシェフでありながら、ミシュランの星を持つレストランを数多く経営するリーダーでもあります。


その平松さんが大切にしているのが、「いま目の前にいる人を幸せにすること」。これを社員たちは「ひらまつイズム」と呼んでいます。

平松さんは、ビジョンを「語る」だけでなく、それを自ら「実践」し続けているリーダーです。「いま目の前にいる人を幸せにする」というのは、頭で考えて出てきたものではなく、ご自身の「生き方」そのものなのです。


ですから、社員1人ひとりをいつもよく見て、それぞれの健康管理から、どんな声かけを必要としているのかに至るまで、つねに心と時間を使って考え続けています。

「ウチに入った以上、社員には幸せになってもらいたい。料理人になれば、1日も早く一人前の料理人になりたいと思うから、そういう環境を用意する。一人前になれば、シェフになりたいと思うから、1軒の店を用意する。シェフになったら、今度は少しずつ豊かになっていきたいと思うから、そのための方法を教える。『こうやって1軒の店で利益を出していけば、きみの給料も上がっていくんじゃないかな』という話をしながらね。


そのときそのときで、その人の幸せ感は違うだろうし、目標も違う。それをわかったうえで指導をしていくのがとても大切です。どっちにしても、目の前にいる人を幸せにするということが僕の最大の生き方ですね」

しかし、大きな組織になれば、経営者が1人でビジョンを決めるということはまずありません。


経営企画部が中心になってビジョンを取りまとめる会社もあれば、社内でメンバーを集めてプロジェクトチームを立ち上げたり、アイデアを募って社内コンテストで選んだりと、さまざまな取り組みがなされています。


こうした社員参加型のビジョンづくりは、メンバーがビジョンを「自分ごと化」するいい機会になります。


ここで問題が起きる場合もあるでしょう。たとえば、社員たちの声を集めてみると、経営者の考える方向性とはまったく異なるアイデアばかりが出てくるといったことです。リーダーにとっては痛恨の極み。それまでの自分のメッセージがメンバーに届いていなかった証拠です。


またこれは、リーダー・メンバー間のコミュニケーションを見直すべきだというサインでもあります。これまでの伝え方では伝わっていなかったのですから、トップリーダーの代わりにビジョンを伝える「中間リーダー」への伝達も含めて、もう一度考え直す必要があります。


その意味では、リーダーに着任したばかりときは、メンバー参加型のビジョンづくりではなく、まず自らの考えに基づいたビジョンを提示するのがいいでしょう。メンバーたちとのコミュニケーションがある程度進んで、次の節目に差しかかるころに、改めて現場からアイデアを募るのです。

http://d.hatena.ne.jp/d1021/20160211#1455187099