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“絶体絶命のピンチを救った妻のひと言”世界を変えた「内助の功」|最強の成功哲学書 世界史|ダイヤモンド・オンライン

「陛下。何を情けないことをおっしゃいます?今ならまだ、逃げようと思えば、それは逃げられるでしょうとも。しかしながら陛下、よくお考えください。陛下はこの先、あと何年生きるおつもりですか?今逃げて、よしんば助かったとして、どんな余生が待っているとお思いか。栄誉もない、誇りもない、亡命者としての惨めな余生が待っているだけです」


「そんな余生がそれほど大切なものですか?昔から言うではありませんか、『帝衣は最高の死装束なり』と。ひとたび男子としてこの世に生を受け、皇帝として生を全うできる者がいったいどれだけいるとお思いですか?」


「陛下は今まさに“帝衣を纏って死ぬ”という男子として最高の本懐を神から授かろうとしているのですよ?戦いなさい!最期まで戦って皇帝として死になさい!」


 このときユスティニアヌス帝49歳、テオドラ32歳。これを側で聞いていたベリサリオス将軍も帝の背中を押します。「陛下!男として生を受け、女子にここまで言われて引き下がるわけにもいきますまい!」。気弱になっていたユスティニアヌスの目にも輝きが戻ります。