ヨーロッパに流入する中東などからの難民や移民は、主にトルコからギリシャに渡ったあと、バルカン半島を北上していましたが、バルカン半島にあるスロベニアは9日から、スロベニア国内で難民申請をするか、人道的にやむをえない人以外は入国を認めない新たな対策を始めました。これによって、原則として、ドイツなど経済的に豊かなヨーロッパ北部を目指す難民たちがスロベニアを通過することはできなくなりました。
また、これを受けて周辺の国々も対策を強化していて、ロイター通信によりますと、ギリシャの北側に位置するマケドニアは国境を完全に封鎖したということです。このため、難民たちの移動ルートは事実上分断された状態となっていて、ギリシャとマケドニアの国境では、およそ1万3000人の難民や移民が行き場を失っているとされています。
さらに、スロベニアに隣接するハンガリーも新たなルートから難民や移民がやってくることを警戒して、早速、国境警備を強化する方針を示すなど混乱が広がっています。