ユーロ圏や日本で数兆ドル相当の債券の利回りがマイナス圏でさらに低下すれば、米国債の需要が高まり、米連邦準備制度による利上げの影響を抑制する可能性がある。さらに、ECBと日銀の超金融緩和でドル高がインフレと成長を鈍らせれば、米当局の引き締めの効果は損なわれる恐れがある。
モルガン・スタンレー・インベストメント・マネジメントのマネーマネジャー、ジム・キャロン氏は「以前なら全てが米国債の動きと関連付けられたものだが、今は米国が他を追いかけているようだ」と述べ、米国債は「世界のイベントに一段と影響を受けつつある」と指摘した。
米国債利回りは今月に入って持ち直しているものの、米当局が事実上のゼロ金利政策を終了し10年ぶりに利上げした昨年12月の水準をなお大きく下回る水準にある。指標10年債利回りは先週、1.98%で終了した。2015年末は2.27%だった。
原題:Bond Traders Can’t Sleep as Fed Policy Becomes a Foreign Affair(抜粋)