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欧州中央銀行(ECB)のドラギ総裁は17日、利下げなど最近実施した金融政策措置について、「他に選択肢はなかった」と欧州連合(EU)首脳に説明した。関係者2人が明らかにした。


ドラギ総裁はブリュッセルで開かれたEU首脳会議で、各首脳がすべき最も重要なことはユーロ圏の将来について透明性を提供することだと発言。直近の刺激策が市場のゆがみや金融安定性へのリスクをもたらすとの懸念について、預金者や保険業者、バンカーを安心させることでECBを支援してくれるよう首脳らに求めた。


同総裁は非公開で行われた首脳会議の経済に関するセッションの終了後に記者団に対し、金利を低水準にとどめ、必要に応じて「適切なあらゆる手段」を使うとしながらも、ユーロ圏の最大の脆弱(ぜいじゃく)性についてECBができることは多くないと指摘。「金融政策はこの数年間、景気回復を促す唯一の政策だったものの、ユーロ圏経済の幾つかの基本的な構造的弱さには対処できないと私は明確にした」と語った。


ドラギ総裁は首脳会議で、金融政策のみで達成できることには限りがあると述べ、財政余地を最大限活用し、雇用促進につながる構造改革を進めるよう促した。総裁はさらに、預金者に名目金利の水準ではなく実質金利に注目させる必要があり、銀行や保険会社は必要に応じて金融政策に各自のビジネスモデルを調整すべきだと語った。


原題:Draghi Said to Tell EU Leaders ‘No Alternative’ to ECB Rate Cuts(抜粋)