グループディスカッションを一人で仕切る就活生は落ちる|就職できない若者の「トンデモ言動」|ダイヤモンド・オンライン
そのリーダー役の飛び抜けていた部分は進行から書記からタイムキーパーまで全てを自分が背負ってディスカッションをこなしていたことです。人に意見を振る際も目を見て話したり、反応も相手に配慮したりといったもので、きちんと紙に書き出す過程もそつなくこなしました。
しかし、相手に役割をお願いしない姿勢は首尾一貫しており、最終的にグループメンバーはただでさえ静かな状態だったものが、話を振られないと話さない状態にまでなってしまいました。発表もまとまっているものの、まるで1人で考えたような無難なテーマと発表になってしまいました。他の要因も相まって、気の毒なことにその時は全員が不採用です。
グループディスッカッションのテーマが発表されスタートすると、グループ内での役割を決めないままで各自が話し始めるという事態になりました。時間を計ったり進行方法を共有したりというような動きはありません。会話自体は盛り上がっているので、アイディアは広がっていく一方、着地点や結論には一向に近づきません。
そうこうしているうちに終了時間が迫ります。発表者も決めていなかったメンバーは一斉に誰がやるかで困っている様子です。そもそも結論さえまとまっていない状態で発表をするのは、大変な勇気が必要だったことでしょう。
そんな中、発表者を買って出たのが、ディスカッション中もほぼ口を開かなかった例の男子学生でした。一同驚いてはいるものの、他に立候補者もいなかったのでそのまま彼が発表することになりました。
そして、なんとこの男子学生はグループディスカッション中に出たキーワードや言葉を織り交ぜながら素晴らしい発表をしてみせたのです。結論こそ自身でまとめた内容でしたが、その発表としては、まるでディスカッションの過程すらも優秀だったのではと思わせる程の印象を与えました。