https://d1021.hatenadiary.com
http://d1021.hatenablog.com


ロシアのプーチン大統領と米国のケリー国務長官は24日、モスクワでシリア、ウクライナ情勢をめぐり会談した。ロシアがシリアから主要部隊を撤収した事態を受け、ジュネーブで継続している和平協議の進展を目指し妥協点を模索した。


 プーチン氏は会談で「われわれは一致点を見いだし、2国間関係と国際問題で前進することができる」と述べ、シリアとウクライナ情勢で利害を調整、互いに制裁を科している状況を打開する道筋を探る姿勢を示した。


 ケリー氏はシリア和平で一定の前進がみられることを踏まえ「ロシアとの関係を強化する」可能性に言及した。

ロシアを訪問したアメリカのケリー国務長官は24日、ラブロフ外相に続いてプーチン大統領と会談し内戦が続くシリア情勢について意見を交わしました。会談のあとケリー長官は「ことし8月までにシリアの政権移行の枠組みを作り憲法の草案の策定を目指すことで一致した」と述べたうえで、シリアに影響力を持つロシアがアサド大統領の退陣を促すことに期待を示しました。
一方、ロシア側もアサド大統領の処遇はシリア国民が決めることだという立場は崩さなかったものの、すべての当事者に働きかけを強めるなどシリア問題の解決に向けてアメリカとの連携を強化することを確認しました。
しかし、アサド大統領の退陣を求める反政府勢力側と退陣は受け入れられないとする政権側の立場の隔たりは大きく、内戦の終結が実現できるかどうかは依然不透明です。
シリア問題は、アサド政権と反政府勢力の戦いの混乱に乗じて過激派組織IS=イスラミックステートが勢力を拡大し、ヨーロッパの一連のテロの根源とされ、ベルギーで今週起きた連続テロ事件もISが犯行を認める声明を出しています。


シリアの国営メディアなどによりますと、政府軍は24日、ロシア軍の空爆の支援を受けて、過激派組織ISが支配するシリア中部の都市パルミラの奪還に向けて、中心部に迫っています。
去年5月にISが制圧したパルミラは、ISが支配する東部の拠点都市とつながる戦略的な要衝で、世界遺産パルミラ遺跡があることで知られています。
ISは、古代ローマ時代の1世紀に建てられたバールシャミン神殿を破壊するなど、パルミラで貴重な文化遺産の破壊を繰り返しています。
今回の攻勢を受けて、ユネスコ=国連教育科学文化機関は24日、「パルミラが解放されることを歓迎する。治安状況が許せば、損壊状況を調査し、貴重な遺産を保護したい」とする声明を発表しました。
ISが支配する地域を巡っては、イラクでも、政府軍が24日に第2の都市モスルの奪還を目指し大規模な軍事作戦を始めたと発表し、各国でISに対する攻勢が強まっています。