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シリア中部のパルミラ遺跡は、去年5月にISに制圧されて以降、古代ローマ時代に建てられた神殿や墓が次々に破壊されていて、シリアの国営メディアによりますと政府軍は25日、パルミラの一部の地域を取り戻し、全域の奪還に向けて攻勢を強めています。
こうしたなか、ロシアの国営テレビは25日、無人機ドローンを使ってパルミラ遺跡を上空から撮影した最新の映像を公開しました。
映像からは、円形劇場や浴場などは残っているものの、全宇宙の神を祭る施設として1世紀ごろに建てられた、パルミラ遺跡を代表する建築物のベル神殿が一部を残してほとんど破壊され、破片が散らばっている様子がうかがえ、貴重な文化遺産が大きな被害を受けていることが改めて確認されました。
長年パルミラ遺跡の発掘調査を行ってきた奈良県橿原考古学研究所の元副所長、西藤清秀さんは、「ベル神殿は思った以上に徹底的に破壊されていて、文化、宗教などの面で大きな損失だ。パルミラがISから解放されれば、遺跡の被害調査などにも協力していきたい」と話していました。

ベル神殿 - Wikipedia
バアル - Wikipedia

シリアでは、過激派組織ISが支配してきた中部のパルミラに向けて、シリアの政府軍がロシア軍の空爆支援を受けながら大規模な奪還作戦に乗り出し、25日には世界遺産パルミラ遺跡の一部を奪還しました。
政府軍は26日もパルミラの中心部などでISに対する攻勢を強めており、この地域を奪還すれば、首都ダマスカスとISとの戦闘が続く東部とをつなぐ戦略上の拠点を確保することになります。
アサド政権と反政府勢力は先月27日に停戦に入りましたが、衝突は完全には収まらず、シリア内戦の情報を集めている人権団体によりますと、この1か月の間に市民を含む少なくとも530人が死亡したということです。
ただ、以前のような大規模な衝突には至っておらず、政府軍と反政府勢力はともに停戦を受けてISとの戦いに戦力を集中しようとしています。今後、ISの壊滅に向けては、国際社会の監視の下で停戦状態を維持できるかが鍵を握ることになります。

シリアの国営メディアが政府軍の当局者の情報として伝えたところによりますと、政府軍は27日、ISが支配してきたシリア中部のパルミラで、ISの戦闘員たちを撃退し、世界遺産に登録されているパルミラ遺跡など市の全域を奪還したということです。
ISは遺跡の周辺に大量の爆発物を仕掛けていたということで、政府軍はそうした爆発物の処理を行ったうえで部隊を進めるとしています。政府軍は市の外に逃走したISの戦闘員たちへの攻撃を続けているということです。
パルミラシルクロードの交易で栄えた古代ローマ時代の都市で、去年5月に一帯を制圧したISが、神殿や墓などを次々に破壊し、貴重な文化遺産が危機的な状況に陥っていました。
シリアでは先月末以降、政府軍と反政府勢力の間でおおむね停戦状態が続いていますが、ISなどは停戦の対象外となっています。このため政府軍は、シリアの東西を結ぶ戦略上の要衝であるパルミラの奪還を目指し、ロシア軍の空爆の支援を受けてISへの攻撃を強化してきたもので、今回の奪還は政府軍にとって大きな軍事的な成果となっています。