無罪を言い渡されたのは、商工ローン大手の「SFCG」、旧・商工ファンドの大島健伸元会長です。
大島元会長は、平成21年、会社が経営破綻する前に、およそ418億円の会社の債権を別の会社に譲渡したとする、事実と異なる登記を申請した罪に問われました。裁判で当時の幹部らが「元会長の指示を受けた」と証言したことなどから、1審で懲役1年6か月執行猶予3年の有罪判決を言い渡され控訴していました。
28日の判決で、東京高等裁判所の朝山芳史裁判長は「当時の幹部らは指示を受けたという会合でほかに何が話し合われたかなどについて、あいまいな証言に終始していて、信用できるとは言い難い」などと指摘し、1審の判決を取り消して無罪を言い渡しました。
大島元会長は民事再生法違反や会社法の特別背任などの罪にも問われましたが、1審で無罪となっていて、これで全面的に無罪となりました。