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入社1日目の「しくじり先生」から学べること/人気20代ブロガー熊谷真士<後編> 聞き手:ライフネット社長 岩瀬大輔|対談:入社1年目の教科書|ダイヤモンド・オンライン

岩瀬大輔(以下、岩瀬) 入社2年目になる頃に、上司から「期待していたのに、能力がなかった。もう君はダメかもしれない」と言われ、覚醒した。具体的にはどう変化したのですか。


熊谷真士(以下、熊谷) シンプルに、仕事に没頭しました(笑)。遅まきながら仕事に打ち込み始めたんです。社会人としての基本的な所作にも気をつけて、目の前の仕事をひたすらこなして、2年目の途中からは相当仕事を任されるようにもなりました。そのあたりから『入社1年目の教科書』の本に書いてあることの意味も何となく理解できるようになりました。

熊谷 自分で言うのもあれなんですけど、3年目の途中で物凄く評価していただきました。当時、部署に70人ぐらいいたんですけど、当時の部長から、若手の中で最高の評価をいただきました。

岩瀬 そうまでして頑張ったのに、なぜ4年で三井物産を辞めてしまったのですか。もったいないと言われませんでしたか?


熊谷 そうですね…。ある日突然、すべての優先順位を入れ替え、仕事最優先で2年くらい駆け抜けました。それで評価もしてもらい、ものすごく満足しました。


 正直、仕事自体に社会的意義を感じていたわけではなく、成果を出せば給料が上がるわけでもなく、当時の僕のモチベーションって、「とにかく皆に認めてもらいたい」というのが全てだったんです。


 それが満たされたときに、さて、この先何を原動力に頑張ろうかな…、と思いました。それで数カ月いろいろ考えて、1回外に出てみようと思ったんです。


 なので、すごい決断をしたというよりは、「突然ふと辞めた」っていう感じです。

岩瀬 では辞めてから仕事を探したのですか?


熊谷 いや、辞める前に、同じ大学の先輩が立ち上げたヘッジファンドにセールスとして加わるということを決めていました。三井物産の方から預かったりしています。
 あと最近では、三井物産時の部署の先輩に、三井物産の出資先であるレアジョブに外部顧問のような立場で来てくれと声をかけていただきまして…。


岩瀬 それってまさに書籍『ALLIANCE』(リード・ホフマン著、ダイヤモンド社刊)でいうところの、人と企業が信頼で結ばれる新しい雇用関係ですね!

岩瀬 大企業を飛び出して、初めて見えてきたものとか、気づきなどはありますか?


熊谷 いろいろあるんですが、僕が感じるようなレベルの基本的な話って、『入社1年目の教科書』に網羅されている気がしますね(笑)。
 これ、正に教科書って感じですよね。公式とか定義みたいなのがただシンプルに書いてある、文字通り教科書という印象です。

熊谷 僕が最初にこの本を渡されたときって、「これを読めば仕事ができるようになる」みたいな効能を期待して読んだんです、たぶん。でもそんな魔法の本なんてないじゃないですか(笑)。


 仕事で役に立つ「何か」を学ぶにあたって、人から聞いたり本から学んだりできることって実際はほとんどないと思うんです。理論が分かることと、実際に体得することには思ったより大きな隔たりがある…。当然かもしれないですけど、結局一旦やってみて失敗したり成功したりする中で徐々に肌感覚として理解していくしかない。


 で、前提として、本質的にはそういう風にしか学ぶことは出来ないと思うんですけど、その失敗や成功を繰り返す中で、指標とか纏めとしてこういう教科書みたいなものがあると、「立ち返りやすい」っていうことは、あると思います。日々の仕事は無限の問題集で、この本には公式と定義が羅列してあります、みたいな感じですかね(笑)。

岩瀬 それは嬉しいですね。時々「社畜の教科書」と揶揄されることもあるので、熊谷さんのような会社を辞めた方にそう言ってもらえると、心強いです(笑)。


熊谷 社畜の教科書という表現もどことなくシックりきて好きですが、会社辞めた後も実は本質的なことはあまり変わらない、というイメージです、僕の場合は。

岩瀬 ハーバードのMBAに行っていたのが、その頃でしたね。でも、その頃は起業しようとかではなくて、そのままニューヨークで働こうかなと考えていました。ファンドで働きたいって。それでヘッジファンドインターンをしたのですが、そこで2つのことに気づいたのです。


 1つ目は、僕は一人で仕事するよりチームで仕事するのが好きなんだということ。投資家って基本的に一人なんですね。もう1つは、世の中にインパクトある仕事がしたいなと。


 そのタイミングで谷家衛さんに会って、「投資銀行に行くなんてもったいない。ビジネスアイデアはいくらでもある。僕が応援するからやりませんか。岩瀬くんが成功するのを応援したい。お金は出すから」と言われて。まだ何の実績もない若者にそこまで言ってくれるとは、正直驚きでした。

重要なのは、人とのつながりと個人の特定スキル

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