国産ステルス実証機 X2が初飛行 無事着陸 | NHKニュース
X2は、防衛省が、ステルス機の技術的な課題を検証するため7年前から、394億円をかけて開発を進めてきました。これまで地上での走行試験を繰り返してきましたが、初飛行のため、22日午前8時50分ごろ、愛知県の県営名古屋空港を離陸しました。
X2は、機体もエンジンも国内メーカーが手がける国産機で、翼や胴体の形を工夫して電波の反射を抑え、レーダーに探知されにくいよう設計されているほか、エンジンからの噴射の向きを変えることで、より機動的な飛行を可能にする新たな技術が採用されています。
離陸したX2は、ほかの自衛隊機とともに、岐阜県などの山間部上空にある自衛隊の訓練空域を飛行し、上空では、高度を上げたり下げたりしている様子が見られました。そして、およそ20分後の午前9時10分すぎに、県営名古屋空港から15キロあまり離れた航空自衛隊岐阜基地に着陸しました。自衛隊向けの国産機の初飛行は、平成22年のC2輸送機以来6年ぶりです。また、戦闘機の開発を目的とした小型ジェット機の初飛行は、平成7年のF2戦闘機以来21年ぶりです。
ステルス機を巡っては、アメリカがF22戦闘機を実戦配備しているほか、ロシアや中国が、次世代の戦闘機として開発に力を入れています。