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G7農相会合で新潟宣言 若者などの参入支援強化 | NHKニュース

G7農相会合は、伊勢志摩サミットを前に新潟市で23日と24日の2日間開かれ、会合の成果をまとめた「新潟宣言」を採択して閉幕しました。
「宣言」では、先進国の生産者が高齢化して担い手が不足することや、世界の人口増加と新興国で暮らす人たちの食の好みが多様化することで食料供給が圧迫されることなど、世界の農業が抱える課題を提示しました。
そして、G7として「新しい時代の課題に直面する生産者を支援し、農業のあらゆる可能性を広げる取り組みと、農村地域の活性化などを進めていく」としています。そのうえで担い手不足への対応として、女性や若者が農業に参入しやすくなるよう、農業経営や食品産業での活躍を後押しすることや農地を取得しやすくするなど支援の強化を打ち出しました。
女性が農業で活躍するのを後押しするためG7の女性農業者を集めた国際会議を、ことし秋に東京で開催することも決めました。
会合の終了後、森山農林水産大臣は記者会見で、「会合の意義は、農業政策についてG7で包括的に議論をし、一定の共通認識を得たことだと考えている。さまざまな課題に連帯して取り組んでいくことで世界の食料安全保障に貢献することができる」と述べ、会合の成果を強調しました。

G7農相会合で採択された「新潟宣言」の主な内容です。
世界の農業を取り巻く課題として、先進国では生産者が高齢化し担い手が将来的に不足すること、人口の増加に加え経済成長に伴い、新興国で暮らす人たちの食の好みが多様化することで食料の供給が将来、追いつかなくなるおそれという食料安全保障の問題、それに気候変動や異常気象が農業の生産に与える影響の3つを指摘しています。
そして、G7各国がこうした課題に対応するために連携して取り組む内容を明記しています。まず担い手の不足については、女性や若者が農業に参入しやすくなるよう、農業経営や食品産業での活躍を後押しすることや、農地を取得しやすくするなど支援の強化を打ち出したほか、女性の農業での活躍を後押しするための国際会議を開催するとして、こうした会議をことし秋に東京で開催することになりました。
食料の供給が追いつかなくなるおそれという課題については、食料生産を増やすための研究開発を進めて普及を後押しするとともに、まだ食べられるにもかかわらず食品が廃棄される、いわゆる「食品ロス」を減らすことに連携して取り組むとしています。
また、水産物についても漁獲の急増や違法な操業などによって、資源が枯渇しないよう資源管理の取り組みを強化します。さらに、家畜に薬を与えすぎて逆に薬が効かなくなる「薬剤耐性」の問題については、病気が発生すれば被害が急拡大し食料生産に支障を来すことから、G7各国が情報共有などに取り組む新たな枠組みを設けることで合意しました。
このほか、気候変動への対応として、自然災害に強い農業を実現するため、農業インフラの整備や森林管理の取り組みを強化するとしています。