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まだ稼いでいない起業家は「タイムマシン」でお金を手にする|あれか、これか ― 「本当の値打ち」を見抜くファイナンス理論入門|ダイヤモンド・オンライン

時間のズレを利用して、膨大な資金を集めているのが起業家と言われる人たちだ。また、ファイナンス的な思考ができる人には「コスト」という概念はないという。

モノの価値は「将来生み出すキャッシュフローの総額」――これがファイナンスの価値の考え方だ。これは「過去にかかったキャッシュの総額」に注目するコスト・アプローチや「現在取引されている価格」に注目するマーケット・アプローチとは対照的だ。


ファイナンスはとにかく未来を見る。未来から振り返って現在の価値を考えるのである。


これをうまく利用しているのは、ほかでもなく起業家(アントレプレナー)である。

彼らがなぜ富豪になれたか、答えはシンプルだ。彼らがやったのは2つのこと。


(1) 起業した会社を、毎年キャッシュフローを生む企業に育てる
(2) その後、会社を上場させる

ファイナンス的価値の世界に踏み込むと、それにともなってさまざまな常識が通用しなくなる。


まず第一に出費・費用(コスト)の概念が変わる。日常生活では、費用はできるだけ抑えたいと思うのが人情だ。「倹約は美徳」の世界である。


しかし、ファイナンス理論には純粋な費用の概念はない。お金の出費はすべて投資と見なされる。出費とは、価値の尺度であるお金がいったん手元を離れることにすぎないのだ。これをキャッシュアウトという(逆に、手元にお金が入ってくることはキャッシュイン)。


要するに、キャッシュフローというのは、キャッシュインとキャッシュアウトの差額なのである。


いま、Jさんがスーツを新調しようとしている。いつもは量販店で1着3万円のスーツしか買わないのだが、その日は少し事情が違った。翌日に大事な顧客とのビジネスディナーがあり、大きな商談が控えているのだ。


商談を成功裏にまとめるためには見栄えも大事と考えたJさんは、1着10万円の高級スーツを買った。費用の面だけでいえば、ふだん買うスーツに比べ7万円もよけいな出費をしたことになる。


しかし、そこで支払う10万円は、明日の商談への投資である。実際に商談が成功することで得られるキャッシュインが100万円だとすれば、キャッシュフローは90万円(=100万円−10万円)だ。


一方、Jさんがふだんどおり3万円の量販店のスーツを着ていったとしたら、どうだろうか? 顧客に足元を見られ、50万円の取引しか成立しなかったとしよう。その際のキャッシュフローは47万円(=50万円−3万円)だ。


これと同様に、すべての出費は投資として考えられる。

http://d.hatena.ne.jp/d1021/20160502#1462185675
http://d.hatena.ne.jp/d1021/20160411#1460372040( 「それじゃ、返すより借りる金が増えて、どんどん借金が増えていくじゃありませんか」 「そう、それが事業というものです」)