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「今日1000万円」と「3日後1500万円」もらえるとしたら、どっちを選ぶ? ファイナンスの根本概念「現在価値」を学ぶ|あれか、これか ― 「本当の値打ち」を見抜くファイナンス理論入門|ダイヤモンド・オンライン

お金の価値を判断するときには、つねに「時間」のことを考えていなければならない。「30年後の1000万円」には、あなたが思っているほどの価値はないかもしれない。世の中の金融商品や詐欺、ギャンブルはこうした現金の「まやかし」の上に成り立っている。

「実はちょっとお金に困ってて……。不動産については中古マンションのほうでいいから、現金2000万は全額、アタシに相続させてくれない?」


つまり、あなたが相続するのは新築マンションだけ、妹は中古マンションと大金を手にするというわけだ。


「そんな不公平があるか!」とこちらが口を開きかけると、妹はこう畳み掛けてくる。


「考えてもみてよ。たしかにどちらも月25万円の家賃だから、年間のキャッシュフローは300万円よ。でも、新築マンションの耐用年数は50年以上と言われているから、中古マンションより20年は多く稼げるでしょ? …ってことは、新しいマンションのほうが6000万円(=300万円×20年)は価値が高いってこと。
アタシだって本当は新築マンションのほうがいいわ。でも、とにかくいまはお金が必要なの。だから、中古マンションで我慢する分、2000万円はアタシに相続させてよ」

ここで、ファイナンス理論にとって決定的に重要な考え方が、もう1つ登場することになる。それが「現在価値」である。

「今日の100円は、明日の100円よりも価値がある」というのは、どんなファイナンス入門書にも書かれている考え方だ。同じ100円でも、今日受け取れるか明日受け取れるかによって価値が違ってくる。


要するに、いますぐ受け取れるお金ほど価値が高くなり、遠い将来に受け取るお金ほど価値が低くなる。

では、「3日待ってくれれば1500万円で買おう」と言われたときはどうだろうか?

このとき、あなたが「1000万円」と比べているのは、「3日後に受け取れた1500万円」ではなく、「3日後に受け取れそうな1500万円」であり、これは少なくとも「いますぐ受け取る1500万円」よりは価値が低い。


つまり、あくまでも現時点から見た価値を考えているということだ。
これを現在価値(PV: Present Value)という。

次回はこの現在価値の割り出し方について、詳しく説明することにしよう。

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