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セブン鈴木会長退任“クーデター”の絵を描いたのは誰か|今週の週刊ダイヤモンド ここが見どころ|ダイヤモンド・オンライン

「お恥ずかし過ぎて申し上げられませんけれども、獅子身中の虫がおりまして、いろいろなことを外部に漏らしていたのは事実でございます」

セブン&アイの幹部は、「伊藤も92歳と高齢。実際には伊藤の長女が権力を握っていた」と明かす。

社内では、「虫」たちの言葉を聞いた長女が、鈴木にノーを突き付けたとみられている。


 伊藤家は合計9.67%の株式を保有する大株主。伊藤家の反旗に鈴木はじわりと追い詰められた。


 そこに、タイミング良く現れたのが「物言う株主」である米投資ファンドのサード・ポイントだ。


 彼らは、昨年春ごろからセブン&アイの株を買い始め、「セブン-イレブン以外の企業は切り離し、コンビニ専業会社になれ」とセブン&アイに迫った。


 しかし、セブン&アイの動きは鈍かった。イトーヨーカ堂などの店舗閉鎖こそ発表したものの、事業会社の切り離しなど検討している気配さえなく、サード・ポイントをいらつかせた。


 そんなサード・ポイントの登場に、チャンスとばかりに目を付けた「虫」が「複数いた」(関係者)。やはり、鈴木のやり方に不満を持ち続け、改革すべきだと考えていた人たちだ。彼らは、「人事を含む、社内の重要情報をサード・ポイントにもたらしていた」(同)という。


「虫」たちの狙いは二つあった。まずは「資本の論理」で経営の実権を握ることだ。


 サード・ポイントはセブン&アイの株をひそかに「8%程度」(市場関係者)まで買い集めていた。それに同調するファンド、そして伊藤家の持ち分を合わせれば約2割に達する。鈴木の持ち株比率は1%にも満たないため、大株主を味方に付けられれば、鈴木のワンマン経営に終止符を打てる。


 もう一つは文字通りの「鈴木降ろし」だ。鈴木の“暴走”を伝えれば、サード・ポイントは動くと踏んでいたのだ。実際、3月27日にセブン&アイの取締役に宛てた書簡において、「うわさを聞いた」という枕ことばを付けながら、鈴木らが内々に進めていた井阪の解任案を暴露する。


 そして、鈴木の次男である康弘を「将来のセブン-イレブンの社長に、そしてやがてはセブン&アイのトップに就く道筋を付けるため、井阪の後任は暫定とのうわさも聞いた」と、次男への世襲をけん制。書簡はすぐさまマスコミにもばらまかれ、鈴木に揺さぶりをかけた。


 これで外堀は埋められた。後は鈴木の喉元にあいくちを突き付ける“役者”が必要となる。そこで「虫」たちが選んだのが、セブン&アイ社外取締役で、指名・報酬委員会委員長の一橋大学大学院特任教授、伊藤邦雄だったのだ。

しかし、このクーデターは成功したとは言い難い面もあります。その理由、そして鈴木会長はどこでつまずいてしまったのか、特集を読んでいただければ全て分かります。

週刊ダイヤモンド 16年5月14日号 / ダイヤモンド社 <電子版> - 紀伊國屋書店ウェブストア
セブン&アイHD井阪次期社長を直撃!「わだかまりは一切ありません」|『週刊ダイヤモンド』特別レポート|ダイヤモンド・オンライン

──セブン&アイ・ホールディングス(HD)のトップに就任します。どうかじ取りをしていきますか。


 これまで以上に顧客に真摯に向き合い、企業価値を向上させていきます。全ての経営判断は、顧客目線に立って価値が上がるかを基本に置きます。その上で、透明で公正な意思決定のプロセスを確立し、顧客や加盟店、従業員、取引先、株主という全てのステークホルダーに、誠実な企業として受け止めていただくことを目指します。


──事業会社のトップとの違いをどう捉えていますか。


 セブン−イレブンが5年連続最高益を達成できたのは、PDCAサイクルをしっかり回し続けることができたからです。鈴木敏文会長の言う「仮説と検証」で、グループにもDNAとして根付いています。HDでは、各事業会社が健全に成長できるよう、PDCAサイクルを回すサポートをしていきたいですね。


──グループには不振が続く事業会社もあります。


 これから各事業会社のトップ、そして現場で働く人たちとしっかり対話をしながら、具体的な対策を考えていきたいと思っています。

※本インタビューの完全版は『週刊ダイヤモンド』5月14日号の第1特集「カリスマ退場 流通帝国はどこに向かうのか」に収録しています。ぜひご覧ください。

http://d.hatena.ne.jp/d1021/20160429#1461926624
http://d.hatena.ne.jp/d1021/20160426#1461667262