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下がり続ける銘柄は「リスクが低い」? ファイナンスにおける「リスク」の考え方|あれか、これか ― 「本当の値打ち」を見抜くファイナンス理論入門|ダイヤモンド・オンライン

ファイナンス理論におけるリスクの概念は、あくまでも予想した事象に関する不確実性であり、その結果の良し悪しについては完全に中立である。

このように、ファイナンスでは、アップサイドもダウンサイドも含めた不確実性の大きさをリスクとして考え、それに対するリスクプレミアム(リスクに対する見返り)に基づいて金利を計算していくことになる。ごくごく簡単に言えば、「損する可能性」だけでなく「得する可能性」にも注目していくわけだ。当たり前といえば当たり前のことである。

1. 現在価値は割引率で決まる。
2. 割引率は金利である。
3. 金利はリスクへの見返り(リスクプレミアム)である。
4. リスクは不確実性である。


したがって、正しく価値を見抜くためには、リスク(不確実性)の量を見極めなければならない。

【問題】
下の図は3つの会社の株価の変動(過去1年間)を表している。これを元に判断するとき、最もリスクの高い株式はいったいどれか?

以上からわかるとおり、不確実性としてのリスクは、過去のデータのばらつきとして表現することができる。つまり、一定のデータの集合があるとき、それぞれの値がその平均値からどれくらい乖離して(離れて)いるかの度合いが、リスクそのものなのだ。


たとえば、株式Tはこれまでの株価のばらつきが小さいことから、1年後にも平均リターンに対して大きくばらつく可能性は低い。一方、株式Uはつねに平均リターンから大きく上下にばらついてきたので、1年後にも直線上から大きく乖離する可能性が高い。


リスクとは「データのばらつき」である。この点がファイナンス理論にとっては決定的な重要な意味を持っている。