日本と台湾の関係筋によりますと、蔡英文政権は台湾の日本との窓口機関「亜東関係協会」の李嘉進会長の後任として、民進党の邱義仁氏を起用する方針を固め、今月27日に開かれる亜東関係協会の理事会で正式に決まる見通しだということです。
邱氏は66歳。1986年の民進党の結成に参加したメンバーの1人で、前回、民進党が政権を握った陳水扁政権では、総統府の事務局トップの秘書長や副首相に当たる行政院副院長など要職を歴任しました。
蔡総統が当選したことし1月の総統選挙では参謀を務めたほか、去年10月の蔡氏の日本訪問に同行するなど、蔡総統の側近として知られています。
蔡政権では、東京にある日本との窓口機関に当たる台湾の駐日代表処の代表に、首相に当たる行政院長を務めたことがある謝長廷氏の就任が内定しています。
謝氏と並ぶ民進党の重鎮である邱氏を亜東関係協会の会長に起用する今回の人事は、中国と距離を置く新政権が日本との関係を重視する姿勢を表すものとなりそうです。