中国本土では初めてとなるディズニーランドは、ホテルや商業エリアを含めて上海郊外の広さ390ヘクタールの土地に、およそ340億人民元(5500億円近く)をかけて建設されたもので、世界では6か所目となります。
16日正午のオープンを前に、15日に国内外のメディアに施設の内部が公開されました。施設には、ディズニーのキャラクターの名前が付けられた通りなどが設けられ、訪れた人たちは、ディズニー独特の雰囲気を楽しむことができます。
また、施設では中国らしさも強調していて、中国古来の伝統的な建物が造られているほか、雑技団の団員がキャラクターを演じる曲芸を取り入れたショーも披露されました。
アメリカのウォルト・ディズニー社のボブ・アイガーCEOは「普通のディズニーランドではなく、中国向けのディズニーランドを造った。ことばやデザイン、食事など中国らしさを大切にした」と話していました。
中国では、所得の増加に伴って市民のレジャーに対する関心が強まっていて、オープン初日の入場券は発売直後に完売したということですが、世界的に人気のテーマパークが、今後、中国の消費者をどこまで取り込めるのか注目されています。
「東京ディズニーランド」と「東京ディズニーシー」を運営する「オリエンタルランド」は上海にオープンするディズニーランドについて、「中国本土でディズニーの魅力に触れる人が増加すれば東京にもプラスの効果があるとみている」としています。運営会社が強気の見方をするのは11年前、香港にディズニーランドがオープンしたあと香港からの旅行者が増加したためです。運営会社によりますと昨年度の入園者に占める外国人旅行者の割合は6%でこのうち中国本土からの旅行者は台湾に次いで2番目に多かったということです。この会社はアメリカの娯楽大手、「ウォルト・ディズニー」とライセンス契約を結んで運営していて上海のディズニーランドの運営会社と提携関係などにはありません。
大阪の「ユニバーサル・スタジオ・ジャパン」の運営会社は上海にオープンするディズニーランドについて「テーマパークだけを目的に日本に旅行に来る人は少なく多くはほかの観光も合わせて来日していて、入園者数に与える影響はほとんど無いとみている」としています。運営会社によりますと昨年度の入園者のうち外国人旅行者は10%を占め、中国本土からの旅行者も増加傾向にあるということです。