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半年でクレーム7500件から無印良品はなぜ復活できたのか|良品計画名誉顧問 松井忠三|ダイヤモンド・オンライン

 直接的な理由は、商社任せの発注・生産管理にあった。国内外の工場でつくってもらっていながら、社員が工場に足を運んでいないのだ。生産を依頼する会社は中小の規模が多く、この規模の会社での品質管理の要は社長と工場長である。彼らが本気になるかならないかで、品質には天と地ほどの差が出てくる。

イタリアなどには優れたデザイン力を持ち、ものづくりも熟知しているデザイナーがいる。例えば、シンプルな形状で強度もしっかりした椅子をデザインするだけでなく、それをつくるに当たって、価格もリーズナブルに抑えられる工場の情報も持っている。いわば、デザインをものづくりにつなげる“翻訳機能”だ。


 ところが、無印のファニチャーのマーチャンダイザーにはそういった知識がない。デザイナーとワークショップをやってもいつもボールは無印のほうにあるままで、進んでいかない。仕方がないので“翻訳機能”を持ったデザイナーを新たに採用した。そうするとワークショップは順調に進みだした。

 耀司さんがつくり2万5000円で売っているワイシャツも、正直言って私たちは2500円でつくれる。ところが私たちができないのは、翌年の流行パターンや色を見極めることだ。しかし耀司さんたちは、それができる。もちろん私たちもパリやミラノのファッションショーには出かけて行き、勉強していたが、耀司さんたちが私たちろ決定的に違うのは、彼ら自身が流行をつくっているというところだ。自らトレンドを創り、対応した商品を送り出すのだから、これほど完璧なマーケティングはないだろう。

重要なのは「進化する仕組み」を作ること

#ユーザーイン