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グローバリズム、そして金融資本主義とデジタル化。これらは合理性の極致なのである。「論理的に考えれば、マーケットを空間的には無限大に広げるべきだし、さっさとタスクをこなすべく全てを1か0かに割り振って、計算できるようにするべき」という議論である。事実、これに沿って私たちは、米欧勢の統治エリートたちが語るがままに動いてきた。


だが、その結果、どうなったのか。約束されていたはずの富の均霑は起きず、むしろ格差は明らかに拡大している。「こういう時代になること」を平成バブル崩壊の時、あるいはITバブル崩壊の時、そして不動産証券化バブル崩壊の時に気づいた者たちはそれなりに備え、自らを鍛えてきたはずだが、そうではない者たちが大半なのだ。私たちの多くは今後は存続しえない「中間層」の存在を固く信じてまだ暮らしている。しかし、グローバリズム、金融資本主義、そしてデジタル化とは要するに1(=超富裕層)か0(=貧困層)かのどちらかに私たちの全員を再編成することに他ならなかったのである。このまま、このルールに則って動いている限りにおいては何も変わることはないし、事態はもっとひどくなるばかりだ。「難民」たちは結局、そうした形でますます広がる国内の矛盾を、国外で解決すべく繰り出していった結果、大量に生じているに過ぎないのだ。

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